欠陥住宅防御策

事前施工確認事項(施工前)

● 事前確認事項

検査後の手直し工事が発生しないように、また、手抜き工事や欠陥住宅にならないように、契約図面や実施設計図等に記載されていない不明確な事項や施工面で問題が発生しそうな項目について、施工前に建築会社に事前に確認をとることは、欠陥住宅を防ぐ重要なポイントです。また、事前確認を取ることで、手抜き工事の抑止力や建築会社のレベルUPにもつながり、良質な住宅を手に入れることになります。


※施工後の手直しは、建物のためにも良くなく、建築主と施工者共にデメリットです。

No確  認  事  項回     答
1工事監督は付くのですか?   (連絡対応の確認) 
2工程表はもらえるのですか? 
3施工上、不確定項目や疑義・問題が発生した場合は、建築主に報告・承認の上、施工対応してもらえますか? 
4地盤調査が行われますか、また、地盤調査報告書はもらえますか? 
5地盤補強が発生する場合は、地盤補強検討書及び地盤補強施工報告書がもらえますか? 
6基礎コンクリートの呼び強度とスランプはいくらのコンクリートが使われますか?
   (不確定の場合)
 
7コンクリート配合報告書はもらえますか? 
8コンクリートの温度補正はどの様な基準で行われますか? 
9コンクリートの試験はどこまでの内容が行われますか? 
10地業の施工写真(掘削底・深さ、栗石・目潰し砂利の厚み、転圧、捨てコンクリート施工状況)はもらえますか? 
11底版下60mm(捨てコンクリートを除く)、土に接する部分40mm、その他の部分30mmの基礎鉄筋のかぶりは遵守してもらえますか? 
12床下換気口による基礎開口部の補強はどの様な方法で行われますか?
   (床下換気口形式の場合)
 
13人通口による基礎開口部の補強はどの様な方法で行われますか? 
14基礎貫通部の設備開口補強は行われますか、行われる場合はいくらのサイズから、どの様な方法で行われますか? 
15基礎の施工写真(基礎底版・立上がり等の配筋のサイズ・ピッチ・重ね・定着・かぶり 並びに 開口補強筋対応・コンクリート打設状況が明確に解かる写真)はもらえますか? 
16基礎の型枠は鋼製型枠で施工されますか? 
17コンクリート打継ぎ部にレイタンスがある場合の対処は行われますか? 
181階柱に15N/mu以上のホールダウン金物を設ける場合は、基礎埋め込み対応となりますか? 
19アンカーボルト施工は、プレカットチェック及び内容の確定を済ませてから施工されますか?
  土台継手位置・耐力壁の両サイド・土台端部等に設けられますか。
 
20アンカーボルトの設置方法は、コンクリート打設前に施工されますか?(田植え形式は避けてもらえますか?) 
21アンカーボルトの基礎ヨコ方向の施工誤差は何mm程度を指針とされていますか? 
22土台に座付きホールダウン金物を設ける場合には、その近接にアンカーボルトが設けられますか? 
23土台に設けるホールダウン金物は、筋違いとの干渉や面材耐力壁受材の逃げを考慮して施工する必要がありますか? 
24土台・梁等の横架材の継手は、耐力壁 及び 火打材の位置・階段室・吹抜部を避けて設けられますか? 
25アンカーボルトの施工写真はもらえますか? 
26耐力壁を受ける柱以外の柱と横架材の接合は、どのようなな金物で施工されますか? 
27片筋違いは建物外部側に取り付けてもらえますか? 
28面材耐力壁を設ける場合の受材の柱への止め付けはどのような施工方法で行われますか? 
29直行する梁で面材耐力壁が欠損する場合の補強はどのような方法で行われますか? 
30下階の柱頭金物がホールダウン金物の時は、その階の柱脚金物を下階と同様の耐力の金物にて施工されますか? 
31ボルト締め忘れ防止策は行われるのですか? 
32標準範囲(価格面)で設備配管・配線による横架材 及び柱の欠損は生じないように施工できますか? 
33剛性床の場合の合板開口補強は行われますか、また 行う場合の運用基準と補強方法はどのような方法でされますか? 
34下屋の剛性対応は行われますか、行われる場合はどのような方法で対応されますか? 
35バルコニーは剛性床になっていますか? 
36最終のプレカット図はもらえますか? 
37筋違い取り付け状況、金物の取り付け状況、面材耐力壁及び剛床施工状況が明確に解かる写真はもらえますか? 
38上棟後、屋根防水紙はいつ施工されますか? 
39屋根下地の施工写真(耐水合板品質・防水紙重ね・壁立上がり等が明確に解かる写真)はもらえますか? 
40窓等の開口部下枠に外壁通気シートの捨て貼りは行われますか? 
41軒天の下地施工前に外壁通気シートを先行貼り対応は行われますか? 
42下屋と外壁の取り合い部やバルコニー壁と外壁の取り合い部に、外壁通気シートの増し貼りは行われますか? 
43設備による外壁の貫通部には、下地合板等が設けられますか? 
44下屋の取り合いには防水紙立ち上げのための下地合板が設けられますか? 
45外壁防水紙施工状況写真(サッシ廻り・軒部・設備開口部廻り・下屋〜壁取り合い・バルコニー・造り付け庇等の防水紙及び防水テープの施工状況が明確にわかる写真)はもらえますか? 
46外壁通気胴縁の施工状況写真(通気の流れ処置状況等)はもらえますか? 
47内壁下地に使用するPBはビス止めですか? 
48内壁の出隅はコーナー補強が行われますか? 
49クロス下地のボードはV目地処理されていますか? 
50サッシ廻りには、カーテン対応の下地が設けられますか? 
51手摺下地補強の対応はどの箇所までが標準で対応されますか? 
52キッチン吊戸棚等の取り付け下地は設けられますか? 
53水廻りに使用される下地材は耐水合板・耐水ボードが採用されますか? 
54窓廻り3方クロス巻き込みの場合は、結露防止措置は行われますか? 
55建物に使用される下地合板はF☆☆☆☆ですか? 
56木部に使用されるボンドや接着剤はノンホルムアルデヒドですか? 
57実際に使用されるボンドや接着剤の現場写真(容器)はもらえますか? 
58電気設備のコンセント等の位置は現場確認立会いにて最終確定としてもらえますか? 
59ペーパーホルダー・タオルリング等のアクセサリー商品の取付けは、現場確認立会いの上、取付けてもらえますか? 
60その他施工状況の写真はもらえますか?
  床下清掃状況・床束・基礎パッキン・断熱材
 

  1. 上記確認項目は、建物の仕上材や設備仕様・建物性能などの内容について、建築会社の資料があり明確にされているものとして、施工の対応や細部の施工方法についての不確定事項の参考例を表しています。仕様面でも不確定項目がある場合は、事前に確認するようにしましょう。
  2. 後々のトラブルを避けるために回答書は重要です。大事に保管して下さい
  3. 施工状況・仕様が明確に解かる写真とは、寸法が読み込める測量テープ・仕様が解かる表示シート等の写真 若しくは 写真デジタルデーターを言います。
  4. 出来れば工事請負契約を締結する前の、ある程度依頼先が決まった段階で、工事の対応や用意できる契約図面や実施図面関係などと合わせて、契約前までに事前確認を行いましょう。
    確認することで建築会社のレベルも把握できます。契約前事前確認の参考例はこちらへ



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