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●24時間換気システムの特徴

24時間換気システムの種別と特徴

24時間換気の換気形式には大きく分けて下記の3タイプあります。

機械換気システム

一般的に住宅に用いられる換気形式は、第一種換気 若しくは第三種換気で、第二種換気は病院の手術室やクリーンルームに採用され、一般の住宅ではトイレ等の臭いが逆流する恐れがあるために用いられません。

第一種換気は、給気と排気が機械で行われることにより安定した計画換気が行えますが、第三種換気よりもイニシャルコスト及びランニングコストがかかります。
第三種換気は、給気口が自然給気となるため、機械排気口の位置関係や外部の風の方向等によって給気機能が低下する恐れがあり、第三種換気を採用する場合は、1階居室のみに自然給気口を設け、2階の居室には機械給気(パイプファン)を設ける方法の第一種と第三種の併用形式で対応する事をお勧め致します。

下記に、各換気形式を掲載しています。

24時間換気

換気方式同時給排型換気扇パイプファンダクト方式
第一種換気
非熱交換型
第一種換気
熱交換型
第一種換気
非熱交換型
第一種・第三種併用換気
非熱交換型
第三種換気
非熱交換型
第三種換気
非熱交換型
第一種換気
熱交換型
記号【A】【B】【C】【D】【E】【F】【G】
概要各居室に同時給排型換気扇を設置し、居室毎に換気を行うシステム。水廻りは局部換気を行なう。
換気容量計算は各居室毎に行なう。
各居室に同時給排熱交換型換気扇を設置し、居室毎に換気を行うシステム。水廻りは局部換気を行なう。
換気容量計算は各居室毎に行なう。
洗面・トイレ・廊下にセンサー付き排気用ファンを設け、各居室にに給気用ファンを設ける。
換気容量計算は建物全体で行なう。
洗面・トイレ・廊下にセンサー付き排気用ファンを設け、最上階各居室にに給気用ファン、その他の階の居室に給気口を設ける。
換気容量計算は建物全体で行なう。
洗面・トイレ・廊下にセンサー付き排気用ファンを設け、各居室にに給気口を設ける。
換気容量計算は建物全体で行なう。
各階廊下天井内にダクト式換気扇を設け、排気は各居室天井から行い、給気は各居室給気口から行なう。
換気容量計算は建物全体で行なう。
各階廊下天井内にダクト式給排気型換気扇(熱交換型)を設け、排気は直接廊下天井から行い、給気はダクトを介して各居室天井から行なう。
換気容量計算は建物全体で行なう。
性能比較コスト×××
省エネ性×××××
プラン対応××
空気環境×
住戸内温度×××
メンテナンス××
設計対応性××
施工対応性××
備考オープンプランに不向き。
扉アンダーカット不要。
オープンプランに不向き。
扉アンダーカット不要。
熱交換型は対応不可。
扉アンダーカットが必要。
熱交換型は対応不可。
扉アンダーカットが必要。
熱交換型は対応不可。
扉アンダーカットが必要。
冬季には対流により上階居室給気口からの給気が期待できない。
3階建は対応が難しい(階高に問題有り)。
ダクト内の汚れ・結露に問題有り。
扉アンダーカット不要。
3階建は対応が難しい(階高に問題有り)。
ダクト内の汚れ・結露に問題有り。
扉アンダーカットが必要。

○・・・良い △・・・普通 ×・・・悪い

換気のルートは、一般的にトイレや浴室洗面などの水廻り 及び 廊下・階段等に機械排気(パイプファン)を設け、各居室に機械給気(パイプファン)若しくは自然給気口を設け、各機械排気に至る出入口の建具には空気が流れるように、アンダーカットされた建具やガラリ付きの建具を設け建物全体に計画換気を行ないます。

また、音や換気時の熱損失が気になる場合は、各居室単独で給排気を行う同時給排気タイプ(第1種換気)の換気扇もあります。
同時給排気タイプの換気扇は、1つの換気扇で給気・排気機能を備え、建具のアンダーカットは不要となりますが、全ての居室に同時給排気タイプを使用すると、居室とトイレ・廊下などと温度差が発生します。
また、同時給排気タイプには、非熱交換型熱交換型換気扇があり、熱交換型換気扇は空気を入れ替える時に逃げる熱量を抑えます。

給気ファンには、花粉や粉塵をカットする機能や建物内外の温度差による結露防止タイプ等があり、また、排気ファンには人感センサー(トイレ)や温度センサー(脱衣室)を内臓することで、局部換気と24時間換気の機能を兼ね備えた機種等があります。

標準装備の24時間換気の形式がどの様になっているか、また、予算の関係を考慮して熱損失の対応や換気扇自体の結露対策や消音対応など検討する必要があります。





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