住まいづくりの知識上手/ローコスト住宅の手法


ローコスト住宅の手法

●建物形状とコストの関係(経済設計の対応)

シンプルな建物形状ほど、建築費を安くおさえることができます。
外壁の平面形状や屋根形状など、間取りや敷地条件を考慮してシンプルな形状にしてみてはいかがですか。


外壁
同じ床面積の建物でも、平面形状に凹凸を設けると外壁の長さがながくなり、外壁面積が増加します。(外壁仕上材の材料費と施工費用が増加) 建物形状をシンプルにするほど、建築費は安くなります。

外壁長さ



屋根
切妻形状の屋根がシンプルで、建築費は一番安くつきます。
建物の形状に凹凸を設けると屋根形状も複雑になり、谷や隅棟ができ建築費は高くつきます。

屋根形状



間仕切壁
部屋を細かく分けて設けるよりも、オープン形式で広い空間を設ける方が建築費は安くなります。

間仕切り壁




●上下階の乗りはシンプルに。

柱上下階の関係

上階の壁の位置と下階の壁の位置がズレている場合は、上階の荷重がスムーズに下階には伝わりません。上階の荷重を受けるために、サイズの大きな受梁が必要となり木材費のコストUPにつながります。できるだけ上下階の壁が、同じ位置にある方がコストダウンになります。
また 水廻りもできるだけ上下階を合わせたほうが、内部設備配管も短くてすみますし、建物外部の配管ルートの短縮や会所などがすくなく、設備工費費のコストダウンにつながります。



●間崩れはできるだけさける。

住宅は、基本モジュールに従ってプランを作りますが、基本モジュールから外れる寸法(間崩れ)でプランをつくると、材料にロスが発生したり、既製品のサッシをカットしたり、特注対応となったりして、見えない所で余分な費用が発生します。できるだけ基本モジュールに従ってプランをつくるようにしましょう。


●湿式工法はできるだけ避ける。

外壁のラスモルタル塗りや、和室の壁に塗るじゅらく壁などの湿式工法は、下塗り・上塗りなど施工工程・養生にも期間がかかり、下地の対応やクラック防止対応など建築費が割高になります。それに対して乾式工法は、施工の期間が短くコストダウンにつながります。


●異なった仕上材を多用しない。

仕上材などの材料は、できるだけ種類を少なくした方が、同じ工種の職人さんが施工するので建築費の低減化が図れます。また、クロス貼りでも各部屋で色や柄を変えずに、できるだけ統一した方が、材料のロス率を低く抑えることができ、コストダウンにつながります。


●異なった住設メーカーを多用しない。

洗面化粧台・ユニットバス・衛生器具・キッチンなどの住設機器のメーカーや床材・階段・室内既製建具・枠材関係・玄関収納などの建材関係なども、できるだけ同じメーカーの商品を採用する方がコストダウンにつながります。


●経費のかからない建築会社の選定。

住宅メーカーなど、大きな会社へ依頼することは安心できるかもわかりませんが、反面 大きな会社ほど経費率が高く建築費が高くなります。
また 経費率の低い工務店に依頼する場合でも、材料費の仕入れ率が低い建築会社に依頼することが、少しでも建築費を抑えることになります。但し 見積に反映されなければ意味はありません。


●競争見積の対応。

1社だけの見積対応では、建築費が適正価格なのか判断することは、大変難しいことです。また、価格競争原理も働いていないので、どうしても見積価格が高く提出される傾向にあります。できれば、同じ見積り条件で2〜3社の建築会社に競争見積りをとり、内容の確認を十分に行ってから契約する方が、建築費の低減化が図れます。





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