●住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する
             設計、施工及び維持保全の指針(平成18年版)

(平成18年国土交通省告示第378号)

平成18年版の内容です。  →  平成21年に改訂されています。平成21年改訂内容についてはこちらへ

1、目的

この指針は、住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断基準(平成18年経済産業省・国土交通省告示第3号。以下「判断基準」という。)の1−1〜1−10まで(1−3の(2)のイの(ニ)を除く。)の規定に準拠して、住宅の設計、施工及び維持保全に関する指針を定め、住宅についてのエネルギーの使用の合理化に関する措置の的確な実施を確保することを目的とする。

2、断熱構造とする部分

屋根(※1)又はその直下の天井、外気等(※2)に接する天井、壁、床(※3)及び開口部並びに外周が外気等に接する土間床等については、地域の区分(※4)に応じ、断熱、日射遮蔽、結露防止及び気密のための措置を講じた構造(※5)とすること。
但し、下記(1)〜(3)までのいずれかに該当するもの、又はこれらに類するものについては、この限りではない。

(1)、居室に面する部位が断熱構造となっている物置、車庫その他これらに類する空間の居室に面する部位以外の部位。
(2)、外気に通じる床裏、小屋裏又は天井裏に接する壁。
(3)、断熱構造となっている外壁から突き出た軒、袖壁、ベランダその他これらに類するもの。
※1小屋裏又は天井裏が外気に通じているものを除く。
※2外気又は外気に通じる床裏、小屋裏若しくは天井裏を言う。 以下同じ。
※3地盤面をコンクリートその他これに類する材料で覆ったもの、又は床裏が外気に通じないもの(以下「土間床等」と言う。)を除く。 以下同じ。
※4判断基準別表1に掲げる地域区分を言う。 以下同じ。
※5以下「断熱構造」と言う。

断熱構造とする部分

3、躯体の断熱性能に関する基準

躯体を2、に定める断熱構造とする場合は、次に定める(1)躯体の設計に関する基準 及び(2)断熱材の施工に関する基準とする。

(1)、躯体の設計に関する基準
躯体の設計に当っては、下記(イ)熱貫流率の基準、又は(ロ)断熱材の熱抵抗の基準のいずれかとする。
(イ)、熱貫流率の基準
鉄筋コンクリート造、組積造その他これらに類する構造(※1)の住宅にあっては、熱橋(※2)となる部分を除いた熱貫流率が、その他の住宅にあっては熱橋となる部分(※3)による低減を勘案した熱貫流率が、それぞれ断熱材の施工方法、部位及び地域区分(別表1)に応じて下記の基準値以下である事。
※1以下「鉄筋コンクリート造」と言う。
※2構造部材、下地材、窓枠下材その他断熱構造を貫通する部分であって、断熱性能が周囲の部分より劣るものを言う。 以下同じ。
※3壁に設けられる横架材を除く。

熱貫流率

注)1、「熱貫流率」とは、土間床等の外周以外の部分にあっては、内外の温度差1度の場合において1u当り貫流する熱量をワットで表した数値で、当該部位を熱の貫流する方向に構成している材料の種類及び厚さ、熱橋により貫流する熱量を勘案して算出した数値。また、土間床等の外周にあっては、内外の温度差1度の場合において1m当り貫流する熱量をワットで表した数値で、当該部位を熱の貫流する方向に構成している材料の種類及び厚さを勘案して算出した数値。
注)2、鉄筋コンクリート造等の住宅において、「内断熱工法」とは、鉄筋コンクリート造の構造体の内側に断熱施工する方法で、「外断熱工法」とは、構造体の外側に断熱施工する方法をいう。
(ロ)、断熱材の熱抵抗の基準
各部位の断熱材の熱抵抗が、住宅の種類、断熱材の施工方法及び地域区分(別表1)に応じて下記に掲げる基準値以上である事。

熱抵抗値

1、木造又は枠組壁工法の住宅で、「充填断熱工法」とは、屋根にあっては屋根組材の間、天井にあっては天井面、壁にあっては、柱、間柱、縦枠の間及び外壁と内壁との間、床にあっては床組材の間に断熱施工する方法をいう。
2、木造、枠組壁工法又は鉄骨造の住宅で、「外張断熱工法」とは、屋根及び天井にあっては屋根垂木、小屋梁及び軒桁の外側、壁にあっては柱、間柱及び縦枠の外側、外気に接する床にあっては床組材の外側に断熱材施工する方法をいう。
3、一の住宅にて複数の住宅の種類、又は断熱材の施工法を採用する場合は、それぞれの住宅の種類、断熱材の施工方法に応じた各部位の断熱材の熱抵抗の値を適用する。
4、土間床等の外周部の断熱材の熱抵抗値の値は、基礎の外側若しくは内側のいずれか又は両方に、地盤面に垂直に施工される断熱材の熱抵抗の値です。この場合には、断熱材は基礎底盤上端から基礎天端まで連続に施工し、又はこれと同等以上の断熱性能を確保できる様にする。但し、玄関その他これに類するもの(※1)における土間床等(※2)の外周部の断熱材の熱抵抗について、次ぎのいずれかとすることができる。但し、鉄筋コンクリート造等の住宅で、壁又は土間床等の外周部を内断熱工法とした場合を除く。
(1)、当該土間床等との取合部を除く基礎の外側に、地盤面に垂直に上表に掲げる基準値以上の熱抵抗の断熱材を施工する。
(2)、土間床等の外周部の断熱材に替えて、当該土間床等の裏面に接する部分に0.6以上の熱抵抗の値の断熱材を施工する。但し、この場合は、地域区分V、W及びX地域に限ります。
5、V・W・X及びY地域で下記のいずれかに該当する場合は、ある壁の断熱材の熱抵抗値の値を、上表に掲げる壁の基準値に0.5を乗じた値以上とする事が出来る。但し、下記、6、若しくは7を適用する住宅、又は鉄筋コンクリート造等の住宅は対象外です。
(1)、当該壁の面積が外壁の総面積の11%以下で、かつ、当該壁以外の壁の熱抵抗値を、上表に掲げる壁の基準値と当該壁の断熱材の抵抗値との差に0.5を乗じた値に、上表の壁の基準値を加えた値以上とする場合。
(2)、当該壁の面積が外壁の総面積の30%以下で、かつ、開口部の熱貫流率をV地域は、2.33以下、W地域及びX地域は3.49以下、Y地域にあっては4.65以下とする場合。
(3)、当該壁の面積が外壁の総面積の30%以下で、かつ、開口部の建具等を4(2)に掲げる基準に適合する場合。この場合、4(2)の建具等の基準(イ)の表中「T及びU」を「V」と、「V」を「W及びX」と、「Y及びX」を「Y」とし、同表の「Y」欄は適用しないものとする。
6、W及びX地域で開口部(玄関扉を除く。)の熱貫流率を2.33以下とした場合は、上記掲げる壁の基準値を0.6以上とする事ができる。但し、上記5、若しくは下記7、を適用する住宅、又は鉄筋コンクリート造等の住宅は対象外です。
7、下記のいずれかに該当する場合は、屋根の断熱材の熱抵抗値を上表に掲げる屋根の基準値に0.5を乗じた数値以上とすることが出来る。但し、上記5、若しくは6、を適用する住宅、又は鉄筋コンクリート造等の住宅は対象外です。
(1)、壁の断熱材の熱抵抗値を、上表に掲げる屋根の基準値と当該屋根の断熱材の熱抵抗値との差に0.3を乗じた値に、上表に掲げる壁の基準値を加えた数値以上とする場合。
(2)、開口部の熱貫流率をV地域は、2.91以下、W地域及びX地域は4.07以下、Y地域にあっては4.65以下とする場合。
(3)、開口部の建具等を4(2)に掲げる基準に適合する場合。この場合、4(2)の建具等の基準(イ)の表中「T及びU」を「V」と、「V」を「W及びX」と、「W及びX」を「Y」とし、同表の「Y」欄は適用しないものとする。
8、木造住宅の充填断熱工法で、根太の間隔が450mm以上の場合(※3)は、当該床の断熱材の熱抵抗の値を上表に掲げる床の基準値に0.9を乗じた値以上とする事が出来る。
9、鉄筋コンクリート造の住宅で内壁断熱工法の場合、下記のいずれかの場合は、壁の断熱材の熱抵抗値を上表に掲げる壁の基準値に0.9を乗じた値以上とする事が出来る。
(1)、開口部(玄関扉を除く。)の熱貫流率をV地域は、2.33以下、W地域及びX地域は3.49以下とする場合。
(2)、屋根又は天井の断熱材の熱抵抗の値を、上表に掲げる屋根又は天井の基準値に1.5を乗じた値以上とし、かつ、開口部(玄関扉を除く。)の熱貫流率をV地域は、2.91以下、W地域及びX地域は4.07以下とする場合。
※1当該玄関その他これに類するものの面積(二以上有る場合においては、その合計の面積)が、最下階(地階を除く。)の床面積に0.1を乗じた値以下のものに限る。
※2床裏が外気に通じない床を除く。
※3その場合において、床端部等に於ける床根太相互の間隔が450o以下となる部分が有る時は、当該部分を含む。

(2)、断熱材の施工に関する基準    (断熱材及び気密シートの納まりは、気密住宅の仕様を参照して下さい。)
断熱材の施工に当っては、下記の(イ)から(ハ)までに定める基準に従い、又はこれらの基準と同等以上の性能を確保すること。
(イ)、断熱性能を確保するために、下記の(い)〜(に)までに掲げる事項に従う事。
(い)、断熱材は、必要な部位に隙間無く施工すること。
(ろ)、外壁の内部空間が天井裏又は床裏に対して開放されている住宅の当該外壁に充填断熱工法を行う場合は、当該外壁の上下端部と床、天井又は屋根との取合部に通気止めを設ける事。
       上部      天井又は屋根との取合部
       下部      床との取合部
(は)、間仕切壁と天井又は床との取合部にて、間仕切壁の内部の空間が天井裏又は床裏に対して開放されている場合は、当該取合部に通気止めを設ける。但し、屋根を断熱工法とする天井裏又は基礎を断熱工法とする場合は不要です。
       上部      天井又は屋根との取合部
       下部      床との取合部
(に)、断熱材構造とする天井又は屋根に埋め込み形照明器具(※1)を設ける場合は、断熱材で覆う事ができるものを使用する事。
※1日本工業規格Z8113-1998(照明用語)に定める埋込み形照明器具を言う。
(ロ)、躯体の断熱性能 及び耐久性能を損なう恐れのある結露の発生を防止するため、下記の(い)〜(ち)までに掲げる事項に従う事。
(い)、Y地域を除く地域にあっては、断熱構造とした部位の構成を、室内側は透湿抵抗が大きく、外気側は透湿抵抗が小さくなるようにする事。尚、当該部位が鉄筋コンクリート造等であるなど、躯体の耐久性能を損なう恐れの無い場合は除く。
(ろ)、グラスウール・ロックウール・セルロースファイバー等の繊維系断熱材、プラスチック系断熱材(※1)その他これらに類する透湿抵抗の小さい断熱材(以下「繊維系断熱材」という)を使用する場合にあっては、防湿層(※2)を設ける事。尚、下記に該当する場合は除きます。
(1)、地域区分がY地域の場合。
(2)、コンクリート躯体又は土塗り壁の外側に断熱層がある場合。
(3)、床断熱において、断熱材下側が床下に露出する場合又は湿気の排出を防げない構造となっている場合。
※1日本工業規格A9511-2003(発砲プラスチック保温材) 又は日本工業規格A9526-1999(吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材)に適合するもの 及びこれと同等以上の透湿抵抗を有するものを除く。
※2断熱層(断熱材で構成された層)の室内側に設けられ、防湿性が高い材料で構成される層で、断熱層への漏気水蒸気の侵入を防止するもの。
(は)、天井を断熱構造とする場合にあっては、小屋裏における換気口の設置その他換気上有効な措置を講じる事。
(に)、屋根又は外壁を断熱構造とする場合は、断熱層の外気側への通気層(※1)の設置(※2)、その他換気上有効な措置を講じる事。但し、当該部位が鉄筋コンクリートなど、躯体の耐久性を損なうおそれが無い場合は除く。
※1断熱層の外側に設ける空気層で、両端が外気に開放されたもの。
※2断熱層に繊維系断熱材等を使用する場合、当該断熱層と通気層との間に防風層(通気層を通る外気の断熱層への侵入を防止するための防風性の高い材で構成される層)を併せて設置する。
(ほ)、床を断熱構造とする場合は、床下に換気上有効な措置を講じること。
(へ)、床下の地盤面には、防湿上有効な措置を講じる事。
(と)、土台、大引き、梁その他構造材及び根太、間柱その他の主要な下地材は、含水率20%以下の乾燥材を使用する事。
(ち)、鉄筋コンクリート造にて内断熱工法を行う場合は、断熱材をコンクリート躯体に全面密着させるなど、室内空気が断熱材とコンクリート躯体の境界に流入しない様にする事。
(ハ)、熱橋となる部分については、熱損失の低減及び結露を防止するため、下記の(い)又は(ろ)に掲げる事項に従い断熱補強を行なう事。
(い)、別表1のT地域において、木造若しくは鉄骨造の住宅の中間階における床を構成する横架材(枠組壁工法の場合は側根太及びまぐさ)に断熱材を施工する場合、当該断熱材の熱抵抗と横架材又は側根太及びまぐさの熱抵抗値の値との合計が1.2(単位 1ワットに付きu・度)以上となる様に断熱補強を行なう。
(ろ)、鉄筋コンクリート造等の住宅の床、間仕切壁等が断熱層を貫通する部分(以下「構造熱橋部」という。)において、下記の(1)又は(2)に定める基準により断熱補強を行なう事。
(1)、断熱補強の熱抵抗値は、床、間仕切壁等の両面に、断熱の施工法、地域区分(別表1)に応じて、下記に掲げる基準値以上とする事。ただし、壁が外断熱工法により施工される場合で、かつ、下記の(@)〜(B)のいずれかに該当する場合には、断熱補強を省略することが出来る。
(@)、屋根又は天井及び壁の断熱材の熱抵抗の値を、3(1)(ロ)に掲げる当該部位の基準値に1.3を乗じた値以上とし、かつ開口部(玄関扉を除く)の熱貫流率がV地域にあっては、2.91以下、W地域及びX地域にあっては4.07以下である事。
(A)、V、W及びX地域において、屋根又は天井及び壁の断熱材の熱抵抗値を3(1)(ロ)に掲げる当該部位の基準値に1.5を乗じた値以上としている場合。
(B)、壁の断熱材の熱抵抗値を、3(1)(ロ)に掲げる壁の基準値に1.6を乗じた値以上とし、かつ、開口部(玄関扉を除く)の熱貫流率が、V地域にあっては2.91以下、W及びX地域にあっては4.07以下である事。

断熱補強の熱抵抗値

(2)、壁が内断熱工法により施工された場合で、かつ、下記の(@)又は(A)に該当する場合は、壁と屋根の取合部における構造熱橋部を除いて、3(ハ)(ろ)(1)に定める断熱補強の範囲及び断熱補強の熱抵抗の基準値を下記の表の内容とすることができる。
(@)、屋根又は天井及び壁の断熱材の熱抵抗の値を、3(1)(ロ)に掲げる当該部位の基準値に1.3を乗じた値以上とし、かつ、開口部(玄関扉等を除く。)の熱貫流率が、V 地域にあっては2.91以下、W及びX地域にあっては4.07以下である場合。
(A)、V、W及びX地域において、屋根又は天井及び壁の断熱材の熱抵抗値を3(1)(ロ)に掲げる当該部位の基準値に1.8を乗じた値以上としている場合。

熱橋部の熱抵抗値

※1)梁又は柱の部分の断熱補強は、連続する外壁又は屋根の断熱材の熱抵抗の値と同じとする。

(3)、気密層の施工に関する基準
気密層の施工は、下記の(イ)から(ニ)までに定める基準に従い、相当隙間面積を地域区分に応じ、判断基準1−4(1)の表に掲げる数値以下となる様に施工する事。
(イ)、気密材は下記の(い)又は(ろ)に掲げる場合に応じ、それぞれ掲げる材料を使用すること。
(い)、相当隙間面積を5cu以下とする場合
(@)、住宅用プラスチック系防湿フイルム又は同等以上
(A)、透湿防水シート又は同等以上
(B)、合板、石膏ボード、構造用パネル又は同等以上
(C)、プラスチック系断熱材、吹付硬質ウレタンフォーム断熱材又は同等以上
(D)、含水率20%以下の乾燥木材など
(E)、金属部材
(F)、コンクリート部材
(ろ)、相当隙間面積を2cu以下とする場合
(@)、防湿気密フイルム
(A)、合板等
(B)、乾燥木材等
(C)、コンクリート部材
(ロ)、気密補助材は下記の材料又はこれに類する材料を使用すること。
(い)、気密テープ
(ろ)、気密パッキン材
(は)、現場発泡断熱材
(に)、シーリング材
(ハ)、気密層は、住宅の種類及び断熱材の施工に応じ、下記(い)から(に)までに定める基準に従い、連続した気密層を確保する様に施工する。
(い)、木造、枠組工法又は鉄骨造の住宅を繊維系断熱材若しくはプラスチック系断熱材等を使用した充填断熱工法又は繊維系断熱材を使用した外張断熱工法により施工する場合は、下記の事項に従う事。
(@)、断熱構造とした各部位、部位間取合部並びに壁の遇各部において、(イ)に掲げる気密材を使用して気密層を設ける事。
(A)、基礎を断熱構造とする場合は、土台と基礎との間に隙間が生じない様、気密材や気密補助材等で施工する。
(ろ)、木造、枠組工法又は鉄骨造の住宅を、プラスチック系断熱材等を使用した外張断熱工法により施工する場合は、下記の事項に従う事。
(@)、相当隙間面積2.0cuより大きく5.0cu以下とする場合には、プラスチック系断熱材等を一層以上張り、かつ気密補助材にて隙間を生じない様にする。また、相当隙間面積を2.0cu以下とする場合は、(3)(イ)(い)に掲げる気密材(プラスチック系断熱材除く)を使用して気密層を設ける。
(A)、屋根又は天上と壁の取合及び壁の遇角部において、(3)(イ)(い)に掲げる気密材を使用して気密層を設けること。
(B)、基礎を断熱構造とする場合は、土台と基礎との間に隙間が生じない様、気密材や気密補助材等で施工する。
(は)、鉄筋コンクリート造の住宅で、屋根、天井、壁、床及び基礎の各部位、屋根又は天井と壁及び壁と床の取合部並びに壁の遇角部において、コンクリートを密実に打設し、連続した気密層を設ける事。
(に)、組積造の住宅の壁においては下記の事項に従う事。
(@)、繊維系断熱材を使用する場合にあっては、(3)(イ)に掲げる気密材を使用して、連続した気密層を設けること。
(A)、プラスチック系断熱材を使用する場合にあっては、(3)(ハ)(ろ)に掲げる事項により、連続した気密層を設けること。
(ニ)、気密材の施工に当って、下記に掲げる事項に配慮すること。
(い)、シート状の気密材の相互の重ねは、下地材がある部分で30mm以上とし、その部分を合板、乾燥木材、石膏ボードなどの材料で挟みつける事。
(ろ)、シート状の気密材とその他の気密材との継ぎ目は、重ね長さ30mm以上とし、その部分を合板、乾燥木材、石膏ボードなどの材料で挟みつける事。但し、気密補助材により隙間が生じない場合はこの限りでない。
(は)、板状の気密材の相互の継目またはその他の材料との継目は、気密補助材により隙間が生じないようにする事。但し、床にあっては、実加工品を使用した場合又は板状の気密材を下地材がある部分で継ぎ、下地材に釘又はビスで止め付けた場合はこの限りでない。
(に)、防腐又は防蟻のための措置をした構造材がある空間においては、薬剤中の人体に影響を及ぼす物質を室内に流入させない様にする。
(ほ)、相当隙間面積を2.0cu以下とする場合は、下記に掲げる細部の処理を行なう事。
(@)、気密層を配管、配線その他これらに類するものが貫通する部分においては、気密補助材によりこれらの周囲に隙間が生じないようにする事。
(A)、床下及び小屋裏の点検口においては、気密性の高い建具を設ける事。
(B)、開口部の枠の周囲には気密補助材を施工し、気密層と開口部の枠との間に隙間が生じないようにする事。

4、開口部の断熱性能に関する基準

開口部を2、に定めにより断熱構造とする場合には、次ぎの(1)又は(2)の建具性能、並びに(3)の気密性能等級及び(4)の基準によること。

(1)、熱貫流率及び夏期日射侵入率の基準
(イ)、開口部の熱貫流率が地域区分(別表1)に応じて次ぎの表に掲げる基準値以下である事。

開口部の熱貫流率

(ロ)、窓(※1)の夏期日射侵入率(※2)を面積加重平均した値が、窓が面する方位及び地域区分(別表1)に応じ、下記に掲げる基準値以下である事。

夏期日射侵入率

※1直達光が入射する天窓以外の窓で、当該窓の面積(二つ以上の場合は、その合計面積)が延べ面積に0.04を乗じた値以下となるものを除くことができる。
※2入射する夏期日射量に対する室内に侵入する夏期日射量の割合を表した数値。。
(2)、建具等の基準
(イ)、開口部の建具が、地域区分(別表1)に応じ、下記表に掲げる事項に該当し、又はこれ以上の性能を有する事。

建具仕様T、U地域

建具仕様V地域

建具仕様W、X地域

建具仕様Y地域

注)1、「ガラス中央部の熱貫流率」は、日本工業規格R3107ー1998(板ガラス類の熱抵抗及び熱貫流率の算定方法)又は日本工業規格A1420−1999(住宅用断熱材及び構成材の断熱性能試験方法)に定める測定方法によるものとする。
注)2、「低放射複層ガラス」とは、低放射ガラスを使用した複層ガラスをいい、日本工業規格R3106−1998(板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法)に定める垂直放射率が0.20以下のガラスを1枚以上使用したもの又は垂直放射率が0.35以下のガラスを2枚以上したものをいう。
注)3、「断熱積層構造」とは、木製表裏面材の中間に断熱材を密実に充填した構造をいう。
注)4、「金属製熱遮断構造」とは、金属製の建具で、その枠又は框等の中間部をポリ塩化ビニル材等の断熱性を有する材料で接続した構造をいう。
注)5、「断熱フラッシュ構造扉」とは、金属製表裏面材の中間に断熱材を密実に充填し、辺縁部を熱遮断構造とした扉をいう。

(ロ)、開口部の建具、付属部材、ひさし、軒その他日射の侵入を防止する部分が、地域区分(別表1)及び方位に応じ、下記表に掲げる事項に該当し、又はこれ以上の性能を有する事。

日射侵入防止措置

注)1、「遮熱複層ガラス」とは、低放射ガラス、熱線吸収ガラス等を使用して日射侵入率を低減した複層ガラス「熱線反射ガラス」とは、日本工業規格R3221-1995(熱線反射ガラス)に定める日射熱遮蔽性による区分のうち、2種及び3種に該当する熱線反射ガラスをいう。
注)2、「付属部材」とは、レースカーテン、内付けブラインド、紙障子、外付けブラインド(金属製スラット等の可変により日射調整機能を有するブラインド又はオーニング若しくはサンシェードその他日射の侵入を防止するための開口部に取り付けるもの。
注)3、「ひさし、軒等」とは、オーバーハング型日除けで、東南から南を経て南西までの方位に設置され、外壁から出寸法がその下端から窓下までの高さの0.3倍以上のものをいう。
注)4、W地域及びX地域においては、4(2)イの表のV地域について定める建具の種類又はその組み合わせに該当し、又はこれと同等以上の性能を有するものである場合には、この表のV地域について定める事項による事ができる。
(3)、建具の気密性能等級が、地域区分(別表1)に応じて、次ぎの表に掲げる等級に該当するもの又はこれと同等以上の気密性能を有するもの。

建具の気密性能等級

注)1、「気密性等級」とは、日本工業規格A4706-2000(サッシ)に定める気密性等級をいう。
(4)、設計及び施工に当って配慮すべき事項

開口部の設計及び施工は、下記に掲げる事項に配慮すること。

(イ)、開口部の位置、規模及び構造並びに軒及び庇の位置及び形状は、冬期における太陽高度を勘案し、日射の受熱が有効に行われるようにする。
(ロ)、建具の重量によって、窓台、まぐさ等の建具の取付部に有害な変形が生じないにする。
(ハ)、建具の取付部においては、漏水及び構造材の腐朽を防止するため、隙間が生じないようにする。

5、換気計画に関する基準

          内容 割愛


6、冷暖房及び給湯の計画に関する基準

          内容 割愛


7、通風計画に関する基準

          内容 割愛


8、住まい方に関する情報の提供

          内容 割愛


9、躯体及び開口部の断熱性能等に係る維持保全に関する基準

躯体及び開口部の断熱性能等をできるだけ低下させないように、次の(イ)から(ロ)までに掲げる基準に従って適切な維持保全を行うこと。

(イ)、屋根及び外壁の表面のひび割れ、剥がれ等の有無について定期的に確認し、ひび割れ、剥がれ等がある場合には適切な補修を行うこと。
(ロ)、開口部の建具の破損、隙間等の有無について定期的に確認し、破損、隙間等が有る場合には適切な補修を行うこと。
(ハ)、庇 又は軒その他日射の侵入を防止する部分の損傷の有無について定期的に確認し、破損が有る場合には適切な補修を行うこと。

尚、このページに記載する「エネルギーの使用の合理化に関する法律」の「設計・施工指針」は、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」の「建築主の判断基準」の1−1から1−10まで(1−3の(2)のイの(ニ)を除く。)の規定に準拠して、住宅についてのエネルギーの使用の合理化に関する措置の的確な実施を確保することを目的として定められたものです。



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