中古住宅購入について

●中古住宅購入のメリット・デメリット  (一戸建て)

中古住宅(一戸建て)の購入を考える場合、新築の建売や建築条件付きの住宅を購入する場合と比べ、購入費用が安く抑えられ また、移り住むまでの日数が短期間で、住まい手の労力が新築住宅と比べあまりかかりません。
しかし、購入するには金額も大きく、購入後のメンテナンス費用が多くかかったり、耐震性や耐久性の悪い建物や欠陥住宅を購入してはたまりません。
購入を決断するにはあまり時間は有りませんが、慎重に判断したいものです。

<中古住宅のメリット・デメリット>

中古住宅購入のメリット・デメリット(一戸建て)
 メリットデメリット
中古住宅購入
  1. 購入価格が安く抑えられる。
    建物の耐用年数と資産価値参照。
  2. 移り住む期間が短い。
  3. 地域を限定する場合の選択物件数が多くなる。
  4. 住まい手の労力が、建築条件付き住宅や土地購入から新築を建てる場合に比べ少ない。
  1. 間取りが希望に合わない。
  2. 建物の性能が不安。
  3. メンテナンス工事が早期に必要となり、メンテナンス費用が嵩む。
  4. 仕上材等の汚れや浮きなど見苦しい状態。
  5. キッチンや洗面化粧台などの住設が古い。
  6. 建築時期により耐震性能が悪い。
    耐震診断により耐震補強が必要)
  7. 改装工事が必要。
  8. 建替える場合は解体工事費が必要。
  9. 売買契約により仲介料が建物にも発生する。
建売住宅購入
  1. 移り住む期間が短い。
  2. 住まい手の労力が、建築条件付き住宅や土地購入から新築を建てる場合に比べ少ない。
  3. 注文住宅に比べ価格が抑えられる。
  4. プランや仕上げ・デザインなど実際の建物を見ることにより把握できる。
  1. 間取りが希望に合い難い。
  2. 建物の性能が不安。
  3. 欠陥住宅・手抜き工事が不安。
  4. 売買契約により仲介料が建物にも発生する。
建築条件付き住宅購入
  1. 建売住宅に比べ、希望のプラン・仕様が採用できる。
  2. セットプラン・仕様が用意され注文住宅より建築主の労力がかからない。
  3. 地域限定した場合、土地を購入して新築を行う場合より選択物件数がある。
  1. セットプラン・仕様を変えると建売住宅に比べ費用が割高となる。
  2. プラン・仕様の提案力がない。又は 行わない。
  3. 建築主のペースで住まいづくりが進められない。
  4. 建物の請負契約を急がされる。
  5. 施工業者の得意な工法・デザインの建物に合わせなければ施工精度が不安。
  6. 欠陥住宅や手抜き工事が心配。
土地購入で新築
  1. 依頼先を選定できる。
  2. 希望のプラン・デザインが可能。
  3. 希望の建物性能が可能。
  4. 納得した住まいづくりが出来る。
  5. 建築主のペースで住まいづくりが進められる。
  1. 総費用が高くつく。
  2. 計画から工事まで、時間が長くかかる。
  3. 建築主の労力が一番多くかかる。

●中古住宅購入のポイント  (一戸建て)

購入しようとしている中古住宅(一戸建て)の敷地条件や建物性能に問題がないか、資料や図面で確認し、建物の状況がどの程度か、購入するに値する価値があるのか確認することが重要です。

<資料のチェックポイント>

・建築確認申請書からのチェック

1,確認申請の有無確認申請書の記載内容でおよその建物の内容が判断できます。建物の内容確認を行う上で重要です。
確認申請書の有無目安
確認申請書がない×
確認申請書がある

○良い ×問題

2,建築の時期建物の耐震性は、建物が建てられた時期により概ね判断できます。確認済年月日を確認して下さい。
※耐震性のレベルは耐震性の歩みをご覧下さい。
時      期目安
昭和56年以前の建物×
昭和56年以後〜平成12年までの建物
平成12年以降の建物

○強い △弱い ×非常に弱い

3,建物の経緯建築主名、設計者名、施工者名により建物が建売物件なのか、又は注文住宅で設計・施工の住宅メーカー若しくは工務店が建てた住宅か、それとも設計分離の設計事務所が監理した物件かによって、概ね 建物の施工レベルが判断できます。
確認申請書の見本(平成10年以後の書式)
経      緯目安
【設計施工】    建売住宅×
【設計施工】    工務店×
【設計施工】    住宅メーカー
【設計施工分離】 設計事務所+工務店

○安心 △普通 ×不安

4,公庫融資物件の有無平成12年以前の住宅は、行政の中間検査は行われていませんでした。しかし 住宅金融公庫から融資を受けて建てられた住宅は、建物の骨組みが行われ断熱材が施工された状態で、役所の中間検査が行われています。検査内容には問題はあるかも解かりませんが、全く検査を受けていない物件より安心できます。
住宅金融公庫融資の有無目安
公庫融資を受けていない
公庫融資を受けている

○良い △不安

5,検査済証の有無建物が完成すると、役所に完了届けを提出し完了検査を受けなければなりません。検査に合格すると合格した建物として認められ検査済証が行政より発行されます。
平成12年以前の建物で住宅金融公庫を受けていない物件は、工事途中の中間検査は行われていませんが、検査済証のある物件は目安として安心できます。
建物の検査済証の有無目安
【検査済証なし】公庫融資なし×
【検査済証あり】平成12年以前の建物
【検査済証あり】平成12年以前の建物 公庫融資あり
【検査済証あり】平成12年以降の建物
【検査済証あり】平成12年以降の建物 公庫融資あり

◎非常に良い ○良い △不安 ×問題

6,その他(財)住宅性能保証機構の住宅性能保証を受けた住宅や品確法の性能表示制度を利用し建設評価書を受けた物件は非常に安心できます。
その他の適用目安
性能保証機構の10年保証住宅
性能表示制度の建設評価書適用住宅

◎非常に良い ○良い

・図面からのチェック

1,耐震性のチェック筋違い等の耐力壁はどのような仕様になっていて、建物のどの位置に施工され、建物の大きさに応じた必要壁量(耐力壁)が設けられているのか、建物の構造図と壁量計算書により建物の耐震性をチェックし、現基準にて耐震性能がいくらあるのか確かめるする必要があります。
  耐力壁のバランスが基準以内の建物か、基準をオーバーしていると、地震が発生した時にねじれ変形が起こり倒壊の恐れがあります。
2,耐久性のチェック床下からの湿気対応、床下換気や外壁・小屋裏の換気対応など、劣化対応策がどのように行われているか確認する。
  構造材は湿気に強い材料が使われているか、また 防腐・防蟻処理は行われているか確認する。
  浴室が在来工法の場合の基礎の納まりと仕様を確認する。
3,断熱性のチェック断熱材の種類と厚み・施工箇所のチェックを行い、断熱性能レベル(省エネルギー基準)はどのランクか確認する。
4,その他床・壁・天井の下地にどの様な仕様の下地材が使用されているのか、厚みや耐湿性・耐火性に問題はないか確認する。

・その他の資料のチェック

1,重要事項説明書土地の用途種別・建ぺい率・容積率・防火地域指定・宅造規制地域などの敷地条件や接道状況・設備関係が記載された重要な資料です。
用途地域の制限参照。

<建物のチェックポイント>

・外観廻りのチェック

1,外壁廻りの状況建物の外壁に割れや暴れが無いか確認する。
※サイディング仕上げは、構造材や通気胴縁に無垢材や未乾燥材が使われている場合や最悪外壁通気が設けられずに施工されている場合は、サイディングが暴れたり、ジョイントのコーキングが切れている場合があります。
また 不同沈下が発生している場合は、外壁や腰に大きな亀裂が発生しています。
2,屋根廻りの状況屋根材の劣化進捗度や暴れや割れが無いか、軒天のたわみや雨漏りの形跡、小屋裏換気・軒天換気の状況、軒樋のたわみ等の状況確認。
3,その他建物廻りの犬走り・テラス等の土間の割れ・沈下状況の確認。
  敷地に高低差が有る場合に設けられる擁壁のクラック・膨れ・水抜き設置状況やコンクリートブロック塀の状況確認。

・室内のチェック

1,仕上材の状況床・壁・天井の仕上げ材の亀裂や暴れ・不陸・凹凸・垂れなどの状況確認。
2,建具の状況外部廻りの建具や室内建具の開閉状況・建ち・枠の変形などの状況確認。
3,床下の状況床下の湿気対策や床組み・断熱材・腐朽の状況確認。
4,天井裏の状況断熱材や構造関係の状況確認。

●中古住宅購入後の耐震補強工事

現状の耐震基準と比較して、平成12年以前に建てられた住宅は、耐力壁を受ける柱と土台や梁との@接合金物基準(柱頭・柱脚)が無く、また、耐力壁のA配置バランス基準(四分割法 若しくは偏心率基準)が設けられていない為、必要壁量(耐力壁)が確保されていても、地震時の水平力により接合部の破壊や建物の変形による倒壊の危険性が高い。

まず、設計図書 並びに建物チェックを行い、接合金物がどの様な状況になっているか、耐力壁の仕様と配置がどの様な状況になっているか把握の上、現状の耐震基準に対して、どの程度の耐震性能を有しているか確認することが重要です。


<<中古住宅購入後のリフォームの流れ>>

中古住宅購入耐震補強

建物購入後、間取り変更などの改造工事や 若しくは内装の模様替えを行う場合には、同時に建物の耐震補強を行った方が単独で行うより安くつくし、しっかりした耐震補強が行えます。

決して耐震性能の裏付けデーダーがない工事や格好だけの金物を設ける安易な工事は注意して下さい。必ず、「必要壁量」・「バランス」を計算し耐震性能の裏付けを行った上で対応することをお勧め致します。

<耐震補強の対応>

・必要壁量

1,耐力壁の確保建物の規模に応じた必要壁量(耐力壁)を確保する
※耐力壁の倍率調整、安全率の確保
※室内側壁面の壁倍率算定対応施工、雑壁の耐力壁仕様
2,耐力壁のバランス四分割法 若しくは偏心率にて算定
 ※偏心率にてチェックを行う場合は0.3以下(0.15以下ベスト)
3,接合金物の対応筋違いの接合金物、柱頭・柱脚同一金物
※仕様規定・N値計算による金物選定
  ※ホールダウン金物(座付き、ケミカルアンカー等)の対応
4,水平力の対応剛床対応、火打ち材対応、下屋面の剛性化

ただ単に、必要壁量を確保するために壁倍率の高い耐力壁を設けると、その部分に大きな引き抜き力がかかります。力の流れや現状の基礎の状況も考慮して設計することが重要です。





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